ニュートラルポジションって?
ピラティスをする時に、とてもよく出てくる言葉にニュートラルポジションと言うものがあります。 ニュートラルポジションとは骨のポジション(関節の位置)の話で、関節が前後左右上下どこにも偏ることなく、その関節にとって機能的に中間(ニュートラル)な位置にいる状態のことを言います。わかりやすいイメージはガイコツの姿勢がニュートラルポジションです。
具体的な例をあげると、頭であれば右にも左にも傾いていないまっすぐな位置、骨盤であれば前傾も後傾もしていない位置をさします(※ 機能面でニュートラルという意味であり、関節可動域が中間の位置という意味ではない)。
なぜニュートラルにするの?
ピラティスでは、このニュートラルポジションを取れるようにすることは基礎になってきます。なぜニュートラル姿勢を取れるようにしていくのかというと・・・
重力に対して最小限の力で立つことができるようになってくるため、身体への負担がかかりにくくなるからです。
また、ニュートラルポジションはアウター筋(表層にある動作に関わる大きな筋肉)を過剰に反応させずに、インナー筋(深層にある支持安定に関わる小さな筋肉)が反応しやすくなるポジションでもあるため、姿勢の支持安定・保持を目指す上では重要です。
各姿勢でのニュートラル
ニュートラルポジションは、立っている時、寝ている時など体勢によって、やや異なってきます。各姿勢で最適なニュートラルポジションが取れるように覚えていきましょう!
【立位(立ち姿勢)のニュートラルポジション】
[前からの姿勢]
▶ 足幅と膝幅 … 股関節の幅(コブシ1つ分のすき間)
▶ 左右の高さが同じ(足首、膝、骨盤、肩、耳)
[横からの姿勢]
▶ 5点(外くるぶし、膝関節、股関節、肩、耳)がまっすぐ並ぶ
▶ 骨盤 … ペルビックトライアングル(骨盤の出っ張り2点と恥骨1点を結んだ三角)が床に対して平行
▶ 腰椎 … 手のひら1つ分(およそ指1本分)
【仰臥位(仰向け)のニュートラルポジション】
▶ 足幅と膝幅 … 股関節の幅(コブシ1つ分のすき間)
▶ 骨盤 … ペルビックトライアングル(骨盤の出っ張り2点と恥骨1点を結んだ三角)が床に対して平行
▶ 腰椎 … 手のひら1つ分(およそ指1本分)
▶ 頭部 … オデコとアゴを結んだラインが床に対して平行
ニュートラルポジションは万能?
ニュートラルポジションは、様々な日常動作・スポーツ動作時に良い影響を与えます。体幹部が働きやすくなるため、ケガのしにくい効率的な動きが身についたり、スポーツパフォーマンスの向上にも役立ったりします。
しかし一方で、ニュートラルポジションは様々な姿勢や動きの基礎にはなりますが、どんな状況・場面においてもニュートラルポジションが有効というわけではありません(万能ではない?? ややこしい・・・)。
例えば、日常生活でイスに座っている時に、ニュートラル姿勢が身体に負担がかかりにくいからと言って、姿勢を崩さず10時間ニュートラルで座り続けたらどうなるでしょうか? ⇒ 筋肉はガチガチに硬くなってしまいます。
例えば、スポーツ選手がニュートラルポジションでの力発揮に慣れすぎてしまうとどうなるでしょうか? ⇒ そもそもスポーツ動作は左右非対称で行う動きがともて多いですから、場合によってはパフォーマンス低下を招く恐れがあります。
あくまでも、ニュートラル姿勢はピラティスや体幹トレーニングを導入する際のベースにすぎません。日常生活動作でも時には姿勢を崩す必要がありますし、スポーツ動作でもいずれはスポーツ競技特性に応じたポジショニングに崩して動けるようにしていくことが大切になってきます。
とはいえ、まずニュートラルポジションをご自身でコントロールしていけるようになることは非常に重要ですので、ピラティスのムーブメントや体幹トレーニングのエクササイズを通じてしっかり取れるように実践してみてください!
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