「階段を上がる時、つまずいて転びそうになった…」
「歩いている時、一歩一歩が進まなくなった気がする…」
40・50代を過ぎてから脚が上がらなくなってきた・歩幅が狭くなってきたと不安を感じて、スタジオにご相談にいらっしゃる方増えています。
実は、脚が重く感じるのは、あなたの筋力が衰えたからだけではありません。
ある事が原因で起こっているかもしれません。
今回は、最近感じる脚の重さ、歩幅の減少がなぜ起こるのか? ピラティスでどのように改善していくのかをお伝えします。ぜひ最後までご覧ください。
脚が重くなる原因は?
脚が上げにくい、一歩が進まないという方のお身体や動きを確認していくと、1/3以上の方は内股(膝が内を向く)傾向があります。
もしかしたら、今このブログを見ている時のあなたの姿勢もそのようになっていませんか?
「内股?そんな事ないと思うけど?」と思う方でも、
普段、座っている時、歩いている時、しゃがんで物を取る時、 など何気ない時に膝や股関節に意識を向けてみてください。
意識が向いた瞬間に、驚くほど頻繁に内股(膝が内側に向いている)姿勢をとっていることに気づく方は多いです。それくらい普段は気づきにくいクセでもあります。
ではなぜ、脚が重く感じる方・歩幅が減少している方に内股グセが多いのかというと
それは、筋肉の影響と関節の構造が関わっているからです。
どういう事かと言うと、
内股(= 膝が内を向く = 股関節が内回りに回旋する = 股関節内旋)になると
①ある筋肉が働きすぎてしまう
②ある筋肉が上手く使われにくくなる
③股関節が詰まりやすい
状態になることが分かっています。

今回のブログでは、①、②の原因ついて後ほど詳しく解説していきます。
③の原因については、また別のブログでお伝えします。
そもそも筋肉って?
まずは筋肉について。 筋肉には始まり(起始)と終わり(停止)があり、それぞれ骨に付着しています。 筋肉が収縮すると、骨の一方が引きつけられる、もしくは、両方が引きつけられて、関節を動かそうとします。

ここで釣りをしている人を想像してください。釣り人が骨、釣り糸が筋肉、魚が骨とします。
釣り人が釣り糸を引っ張ると(筋肉が収縮すると)、魚側が釣り人に近づいていきます(骨が近づいて関節が動きます)。

このように筋肉が収縮すると、骨を動かして関節を動かしてくれます。何となくイメージできたでしょうか?
では次に、歩く時にどの筋肉が使われているのかをみていきます。
歩行時、脚を持ち上げる筋肉は主に4つ
・腸腰筋 (= 大腰筋+腸骨筋)
・大腿直筋
・大腿筋膜張筋
・縫工筋
があります。

今回はその中でも「大腿筋膜張筋」と「腸腰筋」の2つの筋肉に注目して話をしていきます。
ここの理解が深まると、脚が重くなった理由が見えてきます。
少し慣れない言葉も出てきますが、ご自身の身体で何が起こっているのかを理解していきましょう。
それでは、大腿筋膜張筋がどこについているのかをみて、筋肉の走行をイメージしていきます。
大腿筋膜張筋が付いているのは骨盤の外側(腸骨稜の前外側、上前腸骨棘の外側)から脛の外側(脛骨の外側)についています(途中で腸脛靭帯という靭帯にかわります)。

走行はこんなイメージで、筋肉は股関節をまたいでいるので、筋肉が収縮すると股関節を動かします。
釣り人と魚の位置関係からして、大腿筋膜張筋の動きは、ももを上に持ち上げる動き(= 股関節屈曲)と、ももを内回りに回旋させる動き(内股)(= 股関節内旋)が想像できると思います。


では次は、腸腰筋について走行をイメージしていきましょう。
腸腰筋は大腰筋+腸骨筋(+小腰筋)をあわせた名称で、腸腰筋が付いているのは、腰・骨盤の内側(腸骨窩)から脚の付け根の内側(小転子)についています。筋肉は股関節をまたいでいるので、筋肉が収縮すると股関節を動かします。

釣り人と魚の位置関係からして、腸腰筋の動きは、ももを上に持ち上げる動き(= 股関節屈曲)と、ももを外回りに回旋させる動き(ガニ股)(= 股関節外旋)が想像できると思います。


なぜ内股だと脚が重く、進まないのか
先ほどの4つの筋肉の中で、脚を持ち上げる動作に大きく関与している筋肉が腸腰筋です。膝を正面に向けている時、やや外側に向けている時に主役になる筋肉です。関節の角度によって関与度合いに変化はあっても、ほとんどの場面において脚を持ち上げるメイン筋肉として働きます。
ただ一方で、膝を内側に向けている時は、腸腰筋は働きにくくなり主役ではなくなります。内股姿勢で脚を上げる時は、腸腰筋の代わりに大腿筋膜張筋が主役になろうとします。結果、本来主役の腸腰筋が不在のため、脚が重く一歩が狭くなってしまうのです。
ですから、脚を軽くする・大きく一歩を出すためには、大腿筋膜張筋が働き過ぎないようにして、腸腰筋が働くようにしてあげれば良いのです。
自宅でできる改善ワーク
ご自宅でできる腸腰筋ワークと腸腰筋のストレッチをお伝えします。
腸腰筋のワーク
ポイントは、大腿筋膜張筋が主役にならないように、腸腰筋が優先して働くようにするために、膝をやや外側に向けて(股関節外旋)脚上げを行うことです。
【やり方】
❶座った姿勢で、カカトをつけて指の隙間をコブシ1つ分にして、つま先と膝の向きを一致させる(股関節外旋する)。
❷足幅を股関節〜肩幅にする。
❸股関節外旋を維持したまま、モモを上に持ち上げる(股関節屈曲)。股関節が内旋しないように行う。腰が丸まらないように行う。繰り返し5〜15回行う。

腸腰筋のストレッチ
腸腰筋の柔軟性が上がることで、股関節の可動域が広がり歩幅が大きくとれるようになります。腸腰筋を使うワークの後にストレッチをして、使うと伸ばすを交互に2〜3セット行ってみましょう。
【やり方】
❶伸ばしたい側の膝をベッドなどに乗せて、脚を後ろに下げる。
❷骨盤を丸める(= 後傾)・腰を丸める方向に力を入れて、お腹とお尻に力を入れて、腰が反らないようにする。
❸骨盤を地面に近づけて腸腰筋を伸ばす。腰が反らないように行う。骨盤を丸めすぎると伸び感が減るので丸めるすぎない。伸び感が6〜8割くらいの所で20〜30秒間前後伸ばす。

歩くが変わると…
「歩く」という日常動作は、何歳になっても続けていきたいものです。
だからこそ、自分の身体で起こっていることをしっかりと理解して、それに応じた改善方法を身につけていく必要があります。
今回お伝えした筋肉の付着部と走行のイメージがつかめて、ワーク中の感覚が分かることで、あなたの歩き方は確実に変わっていきます。
・階段の登りで脚を上げるのが軽くなる
・誰かと一緒に歩いていても遅れず心地良く軽やかに脚が進む
・夕方になっても疲れずまだまだ歩ける
そんな未来を想像しながら、自宅ワークを実践してみてください。
ピラティスは、こうした解剖学的なイメージや理解を通じて身体の使い方を再学習していくメソッドでもあります。身体を動かして感覚的に理解する部分も大事、頭を使って理論を理解する部分も大事。慣れない言葉や難しそうに感じる話でも、苦手意識を捨てて目を向けていくと、意外にシンプルで簡単な話だったりします。
このブログが、ご自身の身体と向きあうきっかきになれば幸いです。
もし、「脚が軽いと感じながら歩きたい!」「歩幅を大きくしてスムーズに歩きたい!」と思っているのなら、一度身体の使い方を見直してみることをオススメします。
無理なく、適切な手順で行っていけば、確実に身体は変わっていくことでしょう。
ぜひ武蔵新城ピラティススタジオヴァルト131Fで体験お待ちしております。
LINE or お問い合わせフォーム or お電話 で、ご相談・ご予約ください。
ご相談の場合、ご用件・お問い合わせ内容をお送りください。
ご予約の場合、お名前・ご希望日時など必要事項をお伝えください。
▶︎ 股関節について
→ 関連ブログ『股関節って何?』
▶︎ 股関節内旋の別の改善方法について
→ 関連ブログ『ピラティスでO脚の改善はできる?』


コメント